古代図書館ライブラリーその2((有)エルスウェアウェブサイトより移管)
クシュカ語文法集
ただし、最新の調査によりますと、以下の文法には一部誤りがあることが判明しています。
あくまで参考にとどめ、柳川房彦氏の今後の調査にご期待下さい。
 
 
 
イスキュア断章からみた、
古代クシュカ語の文法に関するメモ
母音と子音、および文字表記

●母音
    a、u、i、e、ee、y'、r、ai、ui 

 母音には長短の対立はなく、強弱の対立のみがある。外来語の長音をあらわす場合は、rを付加した複合母音が用いられる。
 o「オ」は、外来語を除けばほとんど使用されない。
 y'は「ユ」と発音するが、日本語の「ヤユヨ」のように他の母音と結合することはない。

●子音
    k、kh、ks^、kk、kn、g、gn、gr、
    s、s^、ss、z、zr、
    p、b、br、v、vr、
    m、mk、mr、   
    t、d、dr、
    n、h、l

 子音としてのrはzr、vr、dr、grなど複合的に発音・表記され、単独では使用されることがない。
 y'が後ろにつく子音はk、g、p、b、t、d、のみ。
 口語においてはv音は弱まって、母音uに近くなる。

●文字について
(すんません、現在製作中です:ご意見ご感想はsinjow@elseware.jpへ!
 

 

名詞の格変化について

●語幹が母音で終わる場合(女性形)
単数 複数
主格 −− −nu
属格 −n →en
対格 →ai −ni
与格 −d −ndui
奪格 −g −ngui
呼格 →ee →ee

●語幹が子音で終わる場合(男性形)

単数 複数
主格 −− −nu
(ただし-n語尾の名詞は-u)
属格 −un →en
対格 →ai −ni
(ただし-n語尾の名詞は-i)
与格 −ed −aid
奪格 −eg −aig
呼格 →ee →e

 
 

 

形容詞について

 形容詞は、名詞と同じく格変化する。独自の性はなく、形容する名詞のそれに従う。

●女性名詞(母音で終わるもの)を形容する場合の語尾変化

単数 複数
主格 −− −nur
属格 -rn →ern
対格 →ir −nir
与格 −dr −ndr
奪格 −gr −ngr
呼格 →ee →ee

●男性名詞(子音で終わるもの)を形容する場合の語尾変化

単数 複数
主格 −− −nur
属格 -rn →ern
対格 →ir −nir
与格 −dr −aidr
奪格 −gr −aigr
呼格 +e +e

 とはいえ上記のとおり、文法上の性による格変化の差違はそれほど大きなものではなく、与格・奪格の複数形と呼格が異なるにとどまる。

 形容詞の語尾はほとんどが-v形か、-r形である。前者は-av、-uvなどがあり、格変化の際には-vを脱落させて語尾と結合するか(−記号)、-avまたは-uvがすべて脱落する(→記号)。呼格は例外的に、-v音の後に直接結合する。つまり簡単に法則化すると、語尾変化が母音で始まる場合は元の形容詞の語尾がすべて(母音も含めて)脱落し、語尾変化が子音で始まる場合は元の形容詞の母音が残って-v音だけが脱落する。
 後者には-zr、-vr、-br、-kr等があるが、いずれも子音を残すかたちで変化する。

●例・kuluv「明るい」の変化

女性名詞(母音で終わるもの)を形容する場合

単数 複数
主格 kuluv kulunur
属格 kulurn kulern
対格 kulir kulunir
与格 kuludr kulundr
奪格 kulugr kulungr
呼格 kuluvee kuluvee

 

男性名詞(子音で終わるもの)を形容する場合

単数 複数
主格 kuluv kulunur
属格 kulurn kulern
対格 kulir kulunir
与格 kuludr kuluaidr
奪格 kulugr kuluaigr
呼格 kuluve kuluve

-em語尾の形容詞については下記の「過去完了形動詞の形容詞的用法」を参照。
 

 

動詞の活用について

 動詞には人称(1・2・3)、数(単・複)、相(能動・受動)、時制(現在・継続・未完了、現在完了・過去完了・未来完了)がある。法(直説・命令・接続)はなく、副詞によって表現される。

●動詞活用一覧

能動相

人称 単数  複数
一人称 −il 現在形「私は〜する」 −ilune
二人称 −itu 「あなたは〜する」 −itune
三人称 −in 「彼/彼女/それは〜する」 −inne、ine

以下、同じ要領で、

人称 単数  複数
一人称 −al 継続形(過去、普遍的状態) −alune
二人称 −atu −atune
三人称 −an −anne、ane
人称 単数  複数
一人称 −ail 未完了形 −ailune
二人称 −aitu −aitune
三人称 −ain −ainne、aine
人称 単数  複数
一人称 −mil 現在完了形 −milune
二人称 −mitu −mitune
三人称 −im −imune
人称 単数  複数
一人称 −mal 過去完了形 −malune
二人称 −matu −matune
三人称 −am −amune
人称 単数  複数
一人称 −mail 未来完了形 −mailune
二人称 −maitu −maitune
三人称 −aim −aimune

 三人称の継続形と過去完了形の語尾は、-an、-en、-emなどのかたちで形容詞を生成するために使われることがある。
    :*bvrd-「死者のための塚、またそれを盛り土すること」
     →bardem「死者の」
 また過去完了形の動詞自体が、形容詞(節)として用いられることがある。その場合は-mr/-nr形容詞として格変化をおこす。
    :pava knissam    「すでにして目覚めたる御方(が)」
     pavai knissamir   「すでにして目覚めたる御方を」
     nay` turvamune   「旋舞したる天女たち」
     nay`g turvamungr  「旋舞したる天女たちから」

●不定詞について
(すんません、現在製作中です:ご意見ご感想はsinjow@elseware.jpへ!)

●動名詞について
(すんません、現在製作中です:ご意見ご感想はsinjow@elseware.jpへ!)
 

 

副詞

(すんません、現在製作中です:ご意見ご感想はsinjow@elseware.jpへ!)

 

前置詞、接続詞、数詞と序詞

(すんません、現在製作中です:ご意見ご感想はsinjow@elseware.jpへ!)