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第三回・クシュカ語試験問題

問題:以下のクシュカ語の文を日本語訳せよ。
   帝都アシュナの美称……1問5点
   1行の文章………………1問15点
   2行以上の文章…………1問30点
  (但し、いずれも部分点あり)
 10問以上の正解または50点以上獲得で、得業生の称号&1000散歩円を得る。
 成績優秀者や熱心な挑戦者には、その他に特別な称号や各種未公開資料(新城カズマのボツ原稿含む)を発行する予定もあり。
 特に期限は定めないが、優秀解答の出た問題から順次模範解答を公開し試験問題から除外してゆくので注意のこと。
 質問等は一般掲示板にて受け付ける予定。
 回答はメールにて受け付ける。
 

凡例:
1)断章分類記号については、国際中央アジア考古言語学会分類法に準拠した。
2)アルファベット表記に加えて、入門者への便宜のため、カタカナによる発音を併記した。
  ……連続して発音される単語群は、ひとまとまりの語として表記した。
    ただし、固有名詞などにおいては連続をあらわす「=」を用いた。
  ……韻文においては、節の対応関係を明確にするために適宜空白を置いた。
  ……半母音rならびに語尾などで弱く発音される子音mは、厳密にはそれぞれ半角文字の
    「ル」「ム」で表されるべきものだが、入門者への便宜を考慮して全角文字とした。
  ……無声口蓋摩擦音khは、前後の音やアクセントから総合的に判断してハ行またはカ行であらわした。
    有声口蓋摩擦音ghは同じく適宜ガ行、ファ行、ウなどであらわした。


【韻文・碑文】

◆4の11
・Saugha_nn  u_i  skeadan
    ve  'er  du_n  yad  hoslan.
 サウガーン ウーイ  スケアダン、
 ヴェヘル ドゥーン  ヤド ホスラン。

注釈:
 アラル海沿岸の遺跡から発見された墓碑銘(と思しきもの)。クシュカ碑文のなか
でも最も早くに見つかったもののひとつ。'erはerの音便(母音連続を避けるため)。
 
 
 
 

◆9の08、また9の12
 lugni_ya  mauni_ya,  vasni_ya  kauzn,
 e  gnvie_r  ky'ssien  kusnie  silden.
 ルグニーヤ マウニーヤ、      ヴァスニーヤ カウン、
 エグンヴィエール キュッスィエン  クスニエ スィルデン。
 
 

◆5の25
・enk-iandu_n  aikh  du_nam
 ang-za_i  viaku_evam
 ve  mel'ya_die  aihazam
 エン=キアンドゥーン  アイク ドゥーナム
 アング=ザーイ     ヴィアクーエヴァム
 ヴェ メルヤーディエ  アイハザム

注釈:
 アラル海沿岸遺跡B23−40で発見された碑文、おそらくは墓碑銘。二行目は、
古典文法ではvi  ang-zavai  aku_evanとなる。ここでは後期クシュカ語に顕著な、
前置詞の接頭辞化による倒置法が用いられている。
 akh+hazin「笑う」>aihazin「(面と向かって)笑う、あざ笑う」
 ya_z「敵、対抗者」<ya-「〜に対して、抗して」
 
 
 

◆4の24
・za  gwail  ky'len  maulie,  ve_te  hiannen  za  sa_rrie.
 ザグワイル キュレン マウリエ、ヴェーテ ヒアンネン ザサーリエ。
 
 
 
 
 
 

【政治・歴史・箴言】
 

◆8の14〜同23〜同31、9の14
 vrignai  vas^knen  verru_nand,
 takh  vai  verg  vrekhi_ya  nuiya  vrignevand.
 ヴリグナイ ヴァシュクネン ヴェルーナンド、
 タク ヴァイヴェルグ ヴレヒーヤ ヌイヤ ヴリグネヴァンド。

注釈:
 vai<前置詞vi。ここでは、v+短母音+vという「強い連続」を避けるために複合
母音に変化している。
 
 
 

◆11の22、12の06
・tai  edu_va  an-pandal  s^u_d,  yakh  tai  pandal  ag-s^u_d.
 タイ エドゥーヴァ アン=パンダル シュード、 ヤク タイ パンダル アグ=
シュード。
 
 
 
 
 

【神話哲学・転輪乗経典】

◆3の27
・s^va_  e  vard  zain?
 シュヴァー エ ヴァルド ザイン?
 
 

◆7の16
・lu_jno_vna  yakh  lan  erkavnai.
 ルージュノーヴナ ヤック ラン エルカヴナイ。

注釈:
 転輪経典の一部と推定される語句で、これに附された注釈では、
    nam  zr  anu_yai  va-zaulu_va、nam  zr  anu_yai  taurru_va.
   「全く独りで在るなどということは無く、無縁というものは無い」
 ……の意であるとされている。
 
 
 

◆4の15
・bes  va-za_lie  nand  akhta_ln,  bes  van-akhta_lie  Hilielva.
 ベス ヴァ=ザーリエ ナンダクタールン、 ベス ヴァ=ナクターリエ ヒリエル
ヴァ。
 
 

◆4の20
・av  As^teku_vag  e  Vorku_vad  zr  vauko_vnie.
 アヴ アシュテクーヴァグ エ ヴォルクーヴァド ズル ヴァウコーヴニエ。

注釈:
 後半のzrはnam  zr の省略形。vauko_vnieは挨拶の定型句として多く用いられる。
 
 
 

◆10の07〜31
・kha  zin  khazauma_s^  yaskau,  zan  s^u_z  eksa_vya?
 ハ ズィン ハザウマーシュ ヤスカウ、シューズ エクサーヴヤ?
 
 
 
 
 

◆3の10〜
・aus  ang-taug  nam  vag-naugh.
 アウス アング=タウグ ナム ヴァグ=ナウグ。
 
 
 
 

◆3の12
・vau  za  eninkar  zaven,  vu_i  skirna_ve  lam.
 ヴァウ ザエニンカル ザヴェン、ヴーイ スキルナーヴェ ラム。
 
 
 
 

◆3の12
・irgh  vagn-asnav  Kalku_vai  tavdan,
 irgh  vagn-enav  Vardai  aznan.
 イルグ ヴァグ=ナスナヴ カルクーヴァイ タヴダン、
 イルグ ヴァグ=ネナヴ ヴァルダイ アズナン。
 
 
 
 

【慣用表現・美称・固有名詞】

◆12の09
・me_vdaeg  austo_vnie !
 メーヴダエグ アウストーヴニエ!

注釈:
 帝国の貴公子たちによる、皇帝にささげる出陣前のかけ声。
 
 

◆10の06
・...... ud  du_nuvdain  kha-Skauz.
 ……ウッドゥーヌヴダイン ハ=スカウズ。

注釈:
 クシュカ語における、不可能な状況を強調する慣用句。日本語の「太陽が西から昇
る」「晦日に月が出る」、英語・アイルランド語の「天が崩れ落ちようとも……」に
ほぼ同じ。
 
 

◆4の23、5の16
・kha  sauye  Nanan-Zile,
 na_i  ky'lzu_va  tagh  aus  yad!
 ハ サウイェ ナナン=ズィレ、
 ナーイ キュルズーヴァ タグ アウス ヤド!

注釈:
 元来は、キアンダーユ王による起請の言葉。パーンドゥシュ大戦の後、定型句とな
る。古代アイルランドにおいてもこれに似た祈りの言葉(かつて女神として崇拝され
た聖女ブリギットにむけて)が記録されている。
 
 

◆10の16、4の12、5の09
・enil  zai  gru_vde_va.
 エニル ザイ グルーヴデーヴァ。
 
 
 

◆3の30他……帝都アシュナの美称
・Aulida_nn  e  van-pagnanda
 アウリダーン エ ヴァン=パグナンダ

・sugna  edav  ky'lza_rren  ve  hianza_rren
 スグナ エダヴ キュルザーレン ヴェ ヒアンザーレン

・eskol  eksuvdav.
 エスコル エクスヴダヴ

・as^kha  agnes^kien.
 アシュハ アグネシュキエン

・Ky'ldenlu_z
 キュルデンルーズ

・vi_yas  an-gna_liav
 ヴィーヤス アン=グナーリアヴ

・Kundely'_gh
 クンデリューグ

・Ze_lmezna(=mezna  ze_len)
 ゼールメズナ

・Enkas^kha、A_lakhva
 エンカシュハ アーラクヴァ

・L'ha_dlu_s^ <L'ha_l-lus^
 ルハードゥルーシュ

・Egna  Agnu_vdav
 エグナ アグヌーヴダヴ

・Ky'znas^  Me_lo
 キュズナシュ メーロ

・Kh'-aulu  mez  Hilvelie
 カ=ウル メズ ヒルヴェリエ

・Tu_vendakhvel
 トゥーヴェンダクヴェル

・Ky'ssa  khi  Gaunen
 キュッサ ヒ ガウネン

・Lu_kha_lha
 ルーハーラ

・Askla_du <Akslauda<Auda  Aksulien
 アスクラードゥ

・s'halu_ya  an-bas^tu_v
 スハルーヤ アン=バシュトゥーヴ

・As^na  akh  velen  herdien
 アシュナ アッハ ヴェレン ヘルディエン
 
 

◆3の03
・Valbey'_ze, Valbey'_ze......
 ヴァルベユーゼ、ヴァルベユーゼ……
 
 

【その他】

◆2の22
・akh  ordi, Vardie_ln  nankhta_  nisve_r  hilvelai  ve  ze_i.
 アク オルディ、ヴァルディエールン ナンクター ニスヴェール ヒルヴェライ
 ヴェ ゼーイ。

注釈:
 ヘブライ人の『聖なる書(秘められたる書)Vdu_ka  Mu_nevlen』の冒頭を翻訳し
たものと思われる。神格が複数になっているのは、イスキュア神話哲学が「唯一絶対
神」を認めないためか。
 
 
 


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